ちょっとマニア?な話


ジェイ教育セミナー大津校 橋本

みなさんこんにちは!ハシヒデです。

今回はちょっとマニアック(かもしれない?)な兵庫県についてのお話です。

突然ですが、みなさんは山や平地、市街地などいろいろなところに降った雨水がどこへ流れていくか考えたことはありますか?例えば姫路市内に降った雨水なら、大小の河川に流れ込みながら瀬戸内海(太平洋側)、つまり兵庫県の南側へと向かって流れていきます。それに対して豊岡市に降った雨水なら日本海つまり兵庫県の北側に向かって流れていきます。では生野町と朝来市の境目に落ちた雨水はどちらに流れるのでしょう?

と、このように地面に落ちた雨水は必ず太平洋側か日本海側に流れていきます。この境界のことを「分水界」といい、ふつうは高い山の峰や尾根などが分水界になります。日本では鹿児島県から北海道まで一本の線でつながる約5000㎞に及ぶ分水界を中央分水界(または中央分水嶺)と呼んでいます(標高の最も高いところは乗鞍岳の3026m)。

えっ?何でそんな話をするのかって?実は本州で最も標高の低い中央分水界が兵庫県にあるのです。その場所は兵庫県丹波市氷上町石生(いそう)にある道路のとある交差点付近で、なんと標高95.45mしかありません。ここに降った雨水はほんの少しの違いで黒井川(由良川水系→日本海側)か高谷川(加古川水系→太平洋側)に分かれます。降った場所わずか数メートルの違いでその後の雨水の運命はまったく違ったものになるのです。

ふつう分水界は高い山の尾根である場合が多いので、尾根の両側で生息している動植物のようすが変わります。ところが氷上町石生は標高の低い谷中を通じて太平洋側と日本海側がつながるため、両側の動植物が洪水や地殻変動などの現象によって往来することがあるのです。たとえば南側の淡水魚であるイトモロコが北の由良川に生息していたり、北側の植物であるユキグニミツバツツジが南側で観察されたりします。このように動植物がたやすく通っていけるため、加古川水系~氷上町~由良川水系一帯は「氷上回廊」と呼ばれ、近畿でも有数の生物多様性をもった地域なのです。

石生には水分かれ公園や資料館などもありますから、「この水はどこへ流れていくんだろう?」などと考えながら訪れてみるのも面白いかもしれませんよ。


丹波市氷上町
 
 
 
 
水分かれ公園