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10月, 2023の投稿を表示しています

学習の秋

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 【 ジェイ教育セミナー西飾磨校 淡井 】 今年の夏は異常な暑さでした。さらに、残暑が続き、本当に苦しめられました。しかし、10月に入ると暑さは鮮やかに消えました。その去り際の見事さも、印象に残るものでした。 さて、先日の弱点補強講座でも印象に残ることがありましたので、お伝えします。ある小学5年生の生徒が、9月の公開テストを持ってやって来ました。算数で分からない問題があるとのことで、一緒に考えてみました。 それは平行四辺形が組み合わされた図の中の、いくつかの辺の長さを求めるものでした。 「まず、問題から分かっていることを図に書きこんでみて。」 生徒の手元を見ると、正解までには手助けが必要でした。 「ああ、なるほど。平行四辺形って、どんな四角形だっけ。あと、この問題って、あちこちに平行四辺形があるね。」 「向かい合う辺の長さが同じ、あっ。」 この生徒の手がどんどん動き、正解までたどり着きました。 「OK。でも、どうやったら、公開テストの時に解けてたかな。」 「平行四辺形のことを思い出してたら、よかった。」 「そうそう。次からは図形の特徴を思い出すといいな。で、次どうする?」 「似たような問題をやりたい。」 この生徒は、①自分の手で正解を導く②定理の大事さという今後に生きる教訓を得る③さらに練習する、という過程をたどりました。立派な学習態度だと感じます。 もちろん、なかなかこれほど順調にはいかないものです。先延ばし、学習ではなく作業に終始、といった負の学習。しかしながら、もし苦労せずとも、みんながみんな、学習が上手であれば、私たち塾講師の立つ瀬はありません。うまくいかない時、どう働きかけるか。私の「学習」の重要な単元です。日々悩み、本を求め、社内の研修会に出席しつつ、心の中に浮かぶ人がいます。 佐藤清さんは、日本生命の営業部門の管理職として、また早稲田大学野球部監督、さらに城西国際大学野球部監督として、多くの若者に関わってこられました。お言葉を『監督と大学野球2 伸びてゆく力』(安部昌彦著)から引用します。 「知らないんやから、教えなアカン。やれるようになるまで、こっちもお付き合い。」 「あとちょっとの頑張り、あとちょっとの辛抱。ちょっとが大事や。(中略)これができなくて、あとでひっくり返されたことが何度あったか・・・。」 「1回ですぐ理解できない。教えたことをすぐでき

収穫の秋

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 【 ジェイ教育セミナー大津校 橋本 】 みなさんこんにちは。おじゃまします、ハシヒデです。今年度の農業体験イベント第二弾『収穫祭(稲刈り)』に行ってきました。 今回の参加生徒は13名。当初はもっと多くのお申込みをいただいていたのですが、いかんせんインフルエンザ流行の影響で、参加を見合わせた生徒さんが多く出てしまいました。来年こそは、ぜひ一緒に行きたいですね。 おかげさまで当日朝は雲一つない晴天で、5月に植えた「亀の尾」をみんなで刈り取りました。以前のブログでも紹介しましたが、亀の尾という品種は、現在多く栽培されているコシヒカリやササニシキ、あきたこまちなど主な品種の親にあたる品種で、珍しい品種です。 亀の尾を親として生まれてきた最近の品種と比べて少し株が細く、それが却って生徒たちの手の大きさには合ったようです。春に24人で植えた稲を13人ですべて刈り取りました。現地は少し汗ばむくらいの気温になりましたが、生徒たちはよく頑張ったと思います。 今回は稲を刈る前に稲木を組むところからみんなで作業しました。なかなかできない経験だったのではないでしょうか。写真でご覧いただくのが一番ですね。 昼食も亀の尾で、「どうかな~」と思いながら玄米を用意したところ、みんな抵抗なくバクバク食べてくれました。私もいただきましたが、クセもなくするすると胃袋に入っていきます。マコモダケや空心菜を使った三食丼、サツマイモのみそ汁にサラダ、丹波栗や枝豆でおなかいっぱいでした。 午後は野菜収穫です。今回はサツマイモと枝豆、芋掘りは盛り上がりますね。みんな稲刈りの疲れなどどこへやら、時間まで掘り続けていました💦 枝豆は莢を千切るのでなく、根から引っこ抜きました。これは自然観察とセットで「根粒菌」の観察をしたからです。ほとんどの植物は空気中の窒素を直接とりこむことができないので、それぞれ特定のバクテリアと共生関係を作ることで窒素化合物として取り入れます。そのバクテリアが根粒という粒を根に作るのです。丹波の枝豆、それはそれは立派な根粒ができていました。生徒たちも興味津々です。どこかで面白い!と感じるきっかけになってくれればと思います。 近所に自生しているシロツメクサにも根粒ができますので、ぜひ見てみてください。 そんなこんなで楽しい一日を過ごしました。また来年も面白いことやりたいですね。みなさんの参加を

第4学区公立高校学校説明会のお知らせ

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 【 ジェイ教育セミナー今宿校 江本 】   皆さん、こんばんは。久々にブログ担当になりました。季節はすっかり秋になりましたが、皆さんは「●●の秋」と言われると何をイメージしますか?「スポーツの秋」・「読書の秋」・「食欲の秋」・「芸術の秋」・「行楽の秋」などいろいろありますね。今年は「食欲の秋」以外にもいろんな「秋」を満喫しようと思います。 「スポーツの秋」。剣道の稽古中にアキレス腱を断裂してはや10年(…くらいかな…?)。激しい運動ができずにブクブク太ってすっかり脂肪とお友達になりましたが、最近「ロードバイク」という新たな趣味と出会うことができ、とりあえず神戸や赤穂くらいまでなら普通に自転車で移動できるようになりました。とりあえず岡山県岡山市に住む妹の家、大阪府高石市に住む幼馴染の家くらいまで自転車で行けるように…が次の目標!来年のGWには「ビワイチ(琵琶湖一周)」か「アワイチ(淡路島一周)」に行きたいな~とか考えています。そのためにもこの秋はロングライドやヒルクライム含め、自転車満喫しようと思います。 「読書の秋」。たまたま先日、本屋に立ち寄って何気なく手に取った本『夢をかなえるゾウ』!読み始めると結構面白く、冬になる前に読み終えたいなと考えており、現在読み進めているところです。12月になるとバタバタするのでなんとか今月中には読みたいところですね。 日々「しなければならない事」に忙殺されがちですが、皆さんも少し立ち止まって自分なりの「●●の秋」を見つけ、時間を使ってみるのもアリかもしれませんね。 さて、今年も中2・中3の生徒の皆さん、保護者の皆様を対象にした「公立高校 学校説明会」を開催いたします。各高校からは校長先生や教頭先生がいらしてくださり、ジェイ生の皆様のために様々なお話をしてくださいます。これっていろいろ知れる絶好のチャンスだと思いませんか?今月末には募集定員も発表されます。12月の半ば以降に学校で三者面談も実施されます。自分が自信をもって「●●高校を受けたい」と言えるように、本気の志望校選びの一助になることができればいいなと考えております。また、一部で中2対象のオープンハイスクールを廃止した学校もありますし、中2は「公立高校再編」の影響を少なからず受ける学年だと思います。ですから今回は中2の方も対象としますので、興味のある学校については是非、説明を聞

2023年度 第2回 進学説明会のご案内

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 【 ジェイ教育セミナー新飾磨校 佐野 】 このブログが掲載される頃には、多くの中学で中間考査の結果が返却されつつあるのではないでしょうか? 頑張った結果がしっかりと出た人もあれば、持てる力を十分に発揮できなかった人もいるかもしれません。この中間考査が終われば、一般的には11月初旬に「実力考査」、月末には「期末考査」、そして12月に入って「実力考査」と続きます。良い結果が出た人は次の考査に向けて気を抜かず、仮に失敗した科目があっても、次回の考査で挽回できるように準備を進めてください。 さて、今回の説明会では、現中3生の方が来年受験される様々な入試について、9月に発表された進学希望調査と、例年10月末に発表される来春の募集定員を基に、ジェイの分析と留意点について話したく考えています。(詳細につきましては、先日郵送させていただきました書類に同封しておりますので、ご確認ください。) 11月末からは、ジェイの各校舎にて中3生を対象に「第2回 進路懇談会」を実施しますが、まずは、以下に今後の入試スケジュールをまとめます。 【入試スケジュール】 ・高等専門学校 推薦入試 : 1/20(土) ・私立高校入試 : 2/10(土) ・高等専門学校 一般入試 : 2/11(日) ・公立高校推薦・特色選抜 : 2/15(木)※16(金)に実施されるところもあります ・公立高校 一般入試 : 3/12(火) 今から本格化する受験校ならびに受験パターン選びですが、受験生の皆さんと保護者の方の間でしっかりと話し合ってもらいたい点を記します。 ① 公立高校の「推薦入試・特色選抜」を受験するのかどうか 高校によって「受験科目」が異なるため、得意な科目を活かして上位の高校を狙うことができます。(入学時から理系・文系が決まる学科・コースもあります) ② 私立高校をどのように位置づけるか 「私立高校無償化」もありますので、私立高校を単に「滑り止め」と位置付けるのか、本命校の本当の「第二志望」と位置付けるのか。 今回の説明会では、「公立高校一般入試」「公立高校推薦入試」「私立高校入試」をどのように選択すればよいかの提案をさせていただきたく考えています。 中3生にとっては、今回の中間考査から続き、来月末まで考査が立て続く“今”が最も苦しい時期ではないでしょうか。来る考査で結果を出すためには準備を怠ら

文豪ストレイドッグ

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【 ジェイ教育セミナー手柄駅東校 久米田 】 ある日の朝方の事である。ふと思い立ち、散歩に出た。 広い秋空の下には、私のほかに誰もいない。 歩いていると、向こうから犬が駆けてきた。やむにやまれぬ様子で小気味いい音を立てて走っている。飼い主を探して周囲を見渡すも、無人であった。これは珍しいことである。幼少の頃は、野良犬などそこら中にいた。授業中の教室に飛び込んで騒ぎを起こす犬すら、年に数匹はいた。しかし、今は時代が違う。ここは21世紀の近代都市HIMEJIである。おそらく、飼い犬が逃げ出したものであろう。ものすごい勢いで犬が私の脇を駆け抜けたとき、首輪がないかと目を凝らしたが判然としなかった。 飛びかかられずに済んでよかった、と安堵した瞬間、犬は狂ったように私の周りを走りだした。 どういうつもりなのか。私を困惑させて楽しんでいるのか。 しまいに犬は私の前に座り込んだ。つぶらな瞳で私を見上げ、何かを待っている。 エサをねだられているのか。かわいい犬を見れば喜んでエサを差し出すようなそんな軽い男に見えるというのか。 いや、ちがう。この犬は撫でてほしいのだ。そういう顔をしている。 気持ちを察して、頭に手をのばすと、犬は顔をしかめて逃げ出した。 ちがった。撫でてほしいのではなかった。 犬は、数メートル先でこちらを伺いながら、他家の植栽に用を足している。近寄ると走り出し、距離を置いてまたこちらを振り返る。波打ち際で彼女と追いかけっこをしているような心持ちになりかけた頃、嫌なことに気づいた。 犬はこのまま家までついてくるのではなかろうか。所かまわず用を足すようなやつに家を知られるのはまずい。 LINEで妻に報告すると「絶対に連れて帰ってこないでよ」と返信が来た。これは撒くしかない、と腹をくくる。 とにかく、犬に「コイツには近づかないでおこう」と思わせればよい。 そう考えて、大声をあげた。少し上擦ってしまい薩摩示現流の猿叫のようになった。 犬はぎょっとしたように見えた。すかさず方向転換して猛スピードで逃げる。散歩をしていたらしいご婦人が口を開けているのがチラリと見えたが気にしない。犬は猛然と追いかけてきた。 5秒で鬼ごっこは終わった。犬は私が遊んでやっていると思ったのか、尻尾まで振って付いてくる。 そもそも本気を出した犬から丸腰で逃げられるわけがない。しかし、このままでは妻に叱られ