「The Truman Show」と「ReThink」


ジェイ教育セミナー西飾磨校 長谷川

22歳の女性の痛ましい自殺のニュースを耳にしたとき、まず思い出したのは「The Truman Show」と、スマホアプリの「ReThink」でした。

「The Truman Show(トゥルーマン・ショー)」は、1998年制作、ジム・キャリー主演のアメリカ製映画です。この映画は人生のすべてをテレビのリアリティーショーで生中継されていた男を描いたコメディードラマです。舞台となる離島の町シーヘブンで生まれ育った男トゥルーマンは保険会社で働きながら、しっかり者の妻メリルと平穏な毎日を送ります。ところが彼には、本人だけが知らない驚きの事実がありました。実はトゥルーマンは生まれた時から毎日24時間すべてをテレビ番組「トゥルーマン・ショー」で生中継されており、彼らが暮らす町は巨大なセット、住人も妻や親友に至るまで全員が俳優なのです。自分が生きる世界に違和感を抱き始めた彼は、真実を突き止めようと奔走します。そして……。ご興味があればぜひ一度ご覧になってください。いろいろと考えさせられる作品だと思います。

「ReThink(再考)」はアメリカ人のトリーシャ・ブラブさんの開発したスマホ向けアプリです。トリーシャさんは13歳の時、11歳の女の子が「ネットいじめ」を苦に自殺したニュースに衝撃を受け、自分ができることを考えました。調べていくうちに若者の脳は未発達で「ブレーキのない車のようなもの」であることを知ります(25歳頃に完全に発達します)。2つのコンピュータ言語を学んでいた彼女は、スマホ向けアプリ「ReThink」を開発します。このアプリはメールやTwitterなどで特定の個人に攻撃的なメッセージを送ろうとすると、それを察して「このメッセージは他人を傷つけるかも。本当に投稿しますか?」と表示される仕組みになっています。1500件の実例データを取った結果、93%の若者が投稿を取りやめました。彼女の堂々たるスピーチはTEDで聞くことができます(日本語字幕版もあります)。