忘れられた天才の話
ジェイ教育セミナー網干南校 竹本
「物理学の分野で有名な研究者は?」と聞かれたら、おそらく多くの人はリンゴが落ちる瞬間を見て、万有引力の法則を発見したニュートンを思い浮かべるのではないでしょうか。
しかし、歴史を紐解けば、誰もが知る功績を残しておきながら、他人と反りが合わなかったばかりに忘れられていった天才もいます。
本日、7月18日は、ロバート・フックの誕生日です。
「ロバート・フックって誰?」と言われるかもしれませんが、物理と生物の分野において大きな功績を残した研究者です。中学生の人なら知っているでしょう。ばねの伸びとおもりの重さが比例するという「フックの法則」、この法則を発見したのが、何を隠そうロバート・フックなのです。手製の顕微鏡を作り、生物の最小単位である「細胞(cell)」を発見したのもこの人です。他にも、火事になることの多かったロンドンの街並みを設計し直したのも、この人です。
しかし、これだけの功績を残しておきながら、晩年はニュートンとの仲の悪さから肖像画の一枚さえ残らなかったと言われています。科学者にとっても必要な力とは、他の研究者とのコミュニケーション能力が必要であることを、如実に示すエピソードだと思います。