ちょっとかたい話
ジェイ教育セミナー太子校 阪本
太子校で算数や理科を担当している阪本です(3回目のブログです)。
今回は、ちょっとかたい話をします。
授業の始まりと終わりに「礼」をする。多くの小学校で先生方が指導される、ごく当たり前のことです。
ところで、このとき生徒は誰に礼をしているのでしょうか?また、先生は誰に礼をしているのでしょうか?「生徒は先生に、先生は生徒に」と答えるのがふつうです。でも、もう少し深く考えてほしいのです。
生徒達にはご両親がいます。ご両親は、わが子に「勉強ができるようになってほしい」「立派な大人になってほしい」といったいろいろな願いを込めて、学校へ通わせているはずです。さらに、ご両親の後ろには、彼らを育てた祖父母がおられます。つまり、生徒たちの背後にはたくさんの方々の期待があり、愛があります。先生が礼をするのは目の前の生徒にだけではなく、彼らの後ろにおられる、そのような大きな存在に対してです。
一方で、先生の背後にも、(先生の)両親や祖父母は勿論のこと、ここまで育てくださった小学校や中学校、高校や大学などの恩師がいます。たくさんの方々に支えられて今の自分があります。生徒達は先生の存在を通してそういう方たちに向かって礼をしています。
この話を私が生徒たちにすると、緊張感をもって礼をする生徒が増えてきます。日々の礼が、少しでも実を伴うものになることを願って、最後に私の好きな言葉を記します。
「信実と誠実となくしては、礼儀は茶番であり芝居である(新渡戸稲造)」