デジタルとアナログの狭間


【 ジェイ教育セミナー大津校 橋本 】

こんにちは、プログラミング担当ハシヒデです。

師も走ると書いて「師走」、ただでさえ何かと忙しい年末に今年はコロナの緊張が加わり何とも言えない気分の年末ですが、常に前向き・明るく元気を心掛けていれば体内の気が病むことはありませんからウイルスも吹き飛ばしてくれるでしょう。良い年になることを願いながら2021年を迎えたいものです。


生徒のロボットたちは12月「サンタさんが届けるプレゼントをサンタさんの下に集める」という「夢の中にある現実(笑?)」をお題として走り回っていました。年度の途中から参加した生徒も急速に技量を上げ、先に始めた生徒たちに追いつきつつあります。


ところで今回は少し話を変えてみたいのですが、今年度から小学校でプログラミングが授業に導入されました。初年度は学校によって教え方の差も大きいようです。ではプログラミングを小学校で入れることの意味とは何でしょう?


大昔、ヒトが狩猟・採集を主として不定住の生活をしていた頃は自分が生きるために必要なすべての作業を自分で行っていました。しかし農業や牧畜が始まりヒトの定住化・人口増加が進むと作業の分業化や専門化が始まります。それが時代に沿って進化し、現代社会では作業が標準化・一般化されることでデジタル化・自動(プログラム)化されつつあります。自動化されるということはロボットがその作業を代行できることになります。


よって未来の社会は効率化の観点から自動化が可能な作業はどんどん機械化されていきます。これがいわゆる『デジタル社会』と呼ばれるものです。『デジタル社会』と言うと響きは良いですがそれはヒトの仕事が無くなっていくことを意味します。現に一部の業種ではもう始まっており、今年のコロナがそれに拍車をかけています。ではそのような社会の中でヒトの仕事とは何なのでしょう?機械は入力されたプログラムを素早く忠実にこなし、その速さはとてもヒトがかなうものではありません。しかし、みなさんご存じのように機械にはプログラム以上のことも以下のこともできませんから、機械に創造やイノベーションは無いのです。最近AI(人工知能)という言葉をよく耳にしますが、まだまだヒトの脳の足元にも及びません。


となると、そうですね、ヒトの仕事とは機械化できない作業または想像・創造してプログラムを作成することや機械を制御すること(いわゆる「アナログ思考」)などが主になります。そのためには初等教育の時点でデジタルの端緒に触れさせながら興味関心を引き、自発的活動による表現力(デジタル機器での表現になるのか別の方法になるのかはわかりませんが)も養っていく意味での学習指導要領だと考えます。小学生・中学生の段階で「デジタル⇔アナログ」の連関を分別することは難しいかもしれませんが観点の要素としては重要だと考えます。


先日のプログラミング授業で、生徒達と「ロボットで『こんなことをしてみたい』を考えてみよう」という話になりました。生徒達がどんなことを考えてくるか楽しみです。