自分の周りの時間を他の人より遅く進める方法
【 ジェイ教育セミナー高校部 岡田 】
みなさん、暑い中いかがお過ごしでしょうか。
さて、早いものでジェイの夏期講習会も2週目が終わろうとしており、お盆を挟んで折り返し地点を迎えようとしています。
塾生の方は夏前に立てた夏休みの学習スケジュール通りに進んでいますか。
夏の終わりや2学期の後半になると、よく生徒がいう「時間がない」というフレーズ。
「時間は誰に対しても平等なのだ。だからやってるヤツは忙しくてもやってるんや」と、学校の学年集会で学年主任の先生が熱弁しているのを聞いた人もいるでしょう。
もし、自分の周囲で進む時間をライバルたちより遅くすることができれば、自分が学習できる時間が増えるよなぁと思ったりしたことはありませんか。
では、今回は自分の周りの時間を他の人より遅く進める方法を考えましょう。
突然ですが、現在、人間が探知できている、この世界で一番速く動くものは何でしょう。
それは「光」です。光の進むスピード光速は秒速30万km。
馴染みがあるのは、「光は1秒間に地球を7周半する」ってやつです。
光のスピードは30万km/秒。これは、どんな状況で計測しても30万km/秒になり、「絶対的」な速さだそうです。よくわかりませんが、かつての科学者による実験からそういうことになっています。
文系なのですごい誤魔化しで申し訳ありません(すごい言い訳です)。
とにかく、光が秒速30万kmで進むことは絶対であり、これは変化しません。
では、宇宙船があり、宇宙船の壁から壁までが30万kmとあるとしましょう。とんでもなくバカでかい宇宙船です。さらにとてつもなく速く=光速に近いスピードで動いているとします。
宇宙船の中で片方の壁(X)からもう片方の壁(Y)に光を放ち反射して返ってくる時間を計ります。
当然、光の速度は秒速30万kmなので、1秒で向こう側の壁までとどき、返ってくるまでさらに1秒ですから、2秒ですね。
では、宇宙船の外、たとえば地上からその時間の計測を見たらどうなるでしょうか。
イメージとして、動いている電車の中でボールを真上に投げると電車の中の人には真下に落ちてくるように見えますが、電車の外の人から見ると、電車自体が動いているのでボールは放物線を描いているように見えます。これを、宇宙船に当てはめると、
地上から見ると上記のような動きに見えます。
上の図の矢印と、下の図の矢印を並べると
わかりやすく矢印を調整すると、
そうすると、宇宙船の外から見た場合の長さの方が長い=進んだ距離が長いことになります。
ここでもう一度復習です。光の速度は、どのような条件下で測定しても変化しません。
先ほどの電車の中のボールの例と同じで、宇宙船に乗っている人には、静止している光の往復にかかる時間は2秒ですが、外から見ると、秒速30万kmの光が進んだ距離がより長いので、2秒よりもより長い時間がかかっていることになります。
ということは、光の速度で動く飛行機なり、宇宙船の中で1時間勉強すれば、その宇宙船の1時間は、地球上ではもっと長い時間に該当する。つまり地球上で学習するよりもお得な気分です。
光の速さに近い速度で動く乗り物の中で勉強すればよいのです。
もう一つ時間を遅くする方法は、とてつもない重力を感じるところで学習することです。
例えばブラックホールは大変な重力をもっています。
重力が大きいと、空間が歪むため時間が遅くなります。ブラックホールにあるとされている「事象の地平面(イベントホライズン)」では、光さえも抜け出せないくらいの重力がはたらいているそうで、そこでは時間が止まってしまうくらいだそうです。「事象の地平面」の近くに人がいたとして、その人を遠くの安全な場所から眺めると、永久に止まっているように見えるそうです。だから、「事象の地平面」の近くで学習すれば、ほぼ永久に勉強し続けられるでしょう。
めっちゃ勉強できるやんと思うかもしれませんが、「事象の地平面」にいる人にとっては地獄です。
なぜなら、スパゲティ化現象が起こるからです。おいしそうな名前がついていますが、地獄です。
人間の頭と足にかかる重力が違いすぎて、人間の体はスパゲティのように引き延ばされ、最終的には引き裂かれてしまいます。
すごい長い時間勉強できるように思えますが、自分が消滅してしまったら元も子もありません。
さて、今回は長文でした。お得な情報をゲットできると思ってここまで読まれた方、申し訳ありません。
周りよりも時間を遅らせることができる可能性はありますが、どれも現在の科学では非現実的です。少なくとも、上で述べたことが可能になる、やり方を見つけるなら、それはノーベル賞ものであり、大学入試なんて楽勝ってことになります。
地道に勉強するしかありません。
毎日やって、やらない日をつくらないようにしてください。