最近あったできごとから


 【 ジェイ教育セミナー赤穂駅前校 竹井 】


つい最近、こんなことがありました。

1学期中間テストの対策授業をしている時のことです。時間は、中1の社会。日本の47都道府県と県庁所在地の暗記です。都道府県については、特に、四国地方の都道府県が書けていなかったので、「愛媛県」・・・「ヒント! 夏目漱石・・・坊っちゃん・・・」生徒の頭は??「みかんの生産が多い県」でも通じない。「香川県」・・・「うどん県」・・・生徒の頭は??だらけ。果たして生徒に問題があるのか、そもそもこうしたことを教えてもらっていない。教えてあげられていない、我々大人たちの問題なのか?都道府県を覚えるのも、「機械的に、北から順番に覚えているだけ」なのかなぁ・・と。

これはほんの一例にすぎませんが、色々な「ことば」や「表現」を知らない、教えられていないなぁ・・・と感じることがあります。そうしたことばを知る(覚える)ことで、自分の意志や気持ちの表現の幅が広がります。


今年4月、ある書籍が発行され話題になったものがあります。『三省堂国語辞典から 消えたことば辞典』(三省堂)です。(なので、全ての辞書からというわけではありません。)普通、辞書を使う場合、「意味の知らないことば」「使い方がわからないことば」などを調べたりしますよね。この辞典は、辞書に収録されずに削除されたことばの中から、厳選した1000語を集め、本にしたものです。

「ことば」とは、「その時の時代状況を映す鏡」であったり、「当時の使用状況によって廃れていく物」でもあります。


例えば、

ファミコン・・・家庭用テレビゲーム機。

キーパンチャー・・・昔の大型コンピューターで、キーをたたいて情報を入力する仕事をした人。

こギャル・・・顔を黒く焼いたりする、ファッションが派手な女子高生など。

SARS(サーズ)・・・重症急性呼吸器症候群。

デタント・・・雪解け

ながら族・・・テレビ・ラジオなどを見たり聞いたりしながら、ほかの仕事をする人たち。

バスガアル・・・バスの女車掌。 

                 など(が収録されています。)




こうしたことばや表現は、「ある物や人」を表したことばが多いですが、そこに隠された時代背景や当時の様子を知ることもできます。「消えてしまったことば」は「時代遅れ・使うことがない」から、消えてしまいましたが、「ことばの存在自体を知る」、そこから「どんな意味なんだろう」と興味・関心を持つことが必要ではないかと感じます。