春のあぜ道を歩いてみると
【 ジェイ教育セミナー大津校 田邉 】
健康のため、週に一度は長時間の散歩に出かけたり、自転車で遠出したりしています。とりわけ春は、気候が良いため、知らず知らずのうちに出歩く時間が長くなってしまいます。
ふだん散歩をするときは、ただ歩くだけですが、最近、理科の授業で教えている植物の分類や、河原に落ちている岩石の種類が気になり始めました。
近所のあぜ道を歩いていると、タンポポ、ナズナ、シロツメクサ、オオイヌノフグリ、スズメノカタビラ、菜の花、セイタカアワダチソウといった常連だけでなく、名前を知らない無数の植物が生えています。また、そうした植物の花を仔細に観察してみると、花弁、がく、めしべ、おしべといった部位が一体どこにあるのか、想像もつかないような複雑な構造になっているものが数多く存在します。中1の理科は、種子植物の双子葉類、単子葉類からはじまって、きれいに植物を分類していますが、本当にこんな多様な植物を明確に分類できるのだろうかと疑問を抱くことが多いです。
また、中2の理科では、火成岩、堆積岩といった岩の代表的な種類を学びますが、あぜ道に転がっている石や、河原で発見できるような石が果たしてどのような種類の石なのかを判別するのも、困難をきわめます。例えば、姫路市の西部には火山がないので、火成岩が転がっていることはないだろうと思う反面、数億年前には火山があった可能性や地殻変動の可能性も否定できません。また、道端や河原に転がっている石の色や組成もきわめて多様で、教科書にあるような「黒っぽい」「白っぽい」、「粒が大きい」、「小さい」といった基準だけでは分からないことが多いです。
このように、春のあぜ道を歩くだけで、いろいろな発見があります。