新年のあいさつ


 【 ジェイ教育セミナー塾長 有働 】


新年、あけましておめでとうございます。この新しい年が、塾生の皆様、保護者の皆様にとって、実り多い年となることをお祈りいたします。

年が明けるとほぼすぐに、中学入試・大学入学共通テスト、それに岡山県の私立高校など、受験がいよいよ始まります。受験生の皆さんは、年末年始にも塾の授業があり、お正月気分を味わう暇もなかったことでしょう。毎年恒例のことですが、私も中3生の正月猛特訓に参加させて頂きました。4時間の授業を1日2回、受験生もさぞしんどかっただろうと思いますが、特に英語では、この正月猛特訓が文法知識の総まとめを行う最後の機会でした。正月猛特訓で学んだことは、私立や公立の入試で必ず役立つものですから、今回取ったノートを受験前にぜひ見直してほしいと思います。

さて、新年最初のブログですから、ここからは高校入試の「将来」にかかわるお話を。

現在、中2以下の塾生の方に関係する話題として、今後行われる高校の再編があります。新聞等でよく話題になることとして、福崎高校・夢前高校が統合して「播磨福崎高校」が、姫路南高校・網干高校・家島高校が統合して「姫路海城高校」が誕生するのが2025年4月、つまり現中2生が高校に入学する年です。

 これに加えて、2026年4月、現中1生が高校に入学する年には、姫路市立の3つの高校が統合される予定です。第4学区では県立高校が1学年最大280名の定員になっているのに対して、新しい市立高校では1学年320名から最大で400名程度と、規模のかなり大きな高校になることが公表されている他、単位制の導入についても検討されています。単位制が導入される場合、定員の半分までを推薦入試で募集することができますから、推薦入試を検討する生徒の割合が現在よりも増える可能性があるでしょう。

さらに、2027年の入試からは、県立の高校のうち4つを2つに統合することも現在検討されています。現時点ではどの高校が統合対象になるのかは決まっていませんが、2024年中には、何らかの発表があるかも知れません。

教室にいて、時々質問されるのが、「新しい高校の合否ラインはどのくらいになりますか」というもの。しかし、募集定員もわからない現時点では、根拠が不足しているので「わかりません」としか答えられないのが実際のところです。

例えば「姫路海城高校」の場合だと、現在の姫路南のラインがどのくらい、網干のラインがどのくらい、だから新設高のラインはこのくらいになる、というような単純な「平均」の話ではありません。先ほどお話ししました、市立新設高の推薦入試がどうなるかによって、一般入試の方の動向もずいぶん変わってくる可能性があります。

兵庫県や姫路市の教育委員会から発表があり次第、私たちでもその発表をかみ砕いて塾生の保護者の方向けの説明会を実施したいと思っています。

高校の名前や募集定員は、今後数年の間に、大きく変わっていきます。しかし、変わらないことがあります。合否の判定に使われるのが「通知表」と入試当日の得点であること、そして「入試当日の得点」を取ってくるためには、付け焼刃の丸暗記だけではなく、日々の積み重ねが必要ということです。

全国の23年春の一般入試の英語の問題を見たとき、自由英作文を課していない都道府県は実に9つしかなく、残る38の都道府県は何らかの形で自由英作文を出題しています(ちなみに兵庫県は、9つしかない例外に属する県です)。「知ってさえいれば解ける」一問一答式の文法問題よりも、表現力や発想力(そして読解力)を問う傾向は、全国的に広がっていると言っていいでしょう。現在は英作文を課していない兵庫県もその傾向と無縁ではありえず、将来的には、他県のトレンドに合わせてくる可能性も否定できません。

「学校のテスト(兵庫県の一般入試)ではこんなの出ない」と言って、特定の分野や出題形式を捨ててしまうのではなく、英語をトータルに学習する習慣をつけてほしいと思います。塾生でしたら、不足しがちな音声面の勉強にはELST®が大いに役立ちますし、もし私の文章を読んで「英作文にも挑戦してみたいな」と思ってくださった生徒がいたら、『実力練成』の巻末に載っている基本文集や教科書のKey Sentenceをたくさん覚えた上で、無数にあるSNSなどを使って海外の人にメッセージを送ってみてはどうでしょう。そうした努力を続けてくれれば、2年後3年後ではなく5年後10年後になるかもしれませんが、必ず成果は上がると思います。