やる気と学習
【 ジェイ教育セミナー龍野校 淡井 】
好物のはっさくが出回り、うれしく感じております。さて、この3月より、龍野校に勤務となりました。当地には、思い出があります。高校時代、テレビで、龍野が舞台の「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」を見て、寅さんシリーズも面白いものだと感じ入りました。次の日、高校で、同じような感慨にひたっていた同級生と語らいました。そして、次の週末にバスに乗り、そのロケ地を歩こうと、確か4人で、龍野に降り立ちました。ただ、スマートフォンはなく、インターネットという言葉も聞かれない時代のこと、さっそく途方に暮れていました。やがて、図書館が見つかり、司書の方に事情を話すと、いろいろと助言をいただきました。もうおぼろげな記憶ではありますが、新緑が目に染みたことは覚えています。では、本題に入ります。
以前、申し上げたことがありますが、何度でもお伝えします。「決まった時間、決まった場所で学習スタート」、すなわち学習を習慣にすることが大切です。というのも、「やらなくちゃ」と意識して、行動に移すにはかなりのエネルギーが必要です。その労力を省き、無意識に学習に向かうことがポイントです。将棋の若き第一人者、藤井聡太さんも、落ちこんだときでも、忙しいときでも、やらねばならないことはやると意識されているとのこと。「勉強熱心」、「仕事熱心」、「研究熱心」といわれる人は、やる気があろうがなかろうが、やる人なのでしょう。
そうはいっても、「宿題の他に何をしたらいいの?」と言いたい人もいるでしょう。そこで、私なりに本を読んできたなかで、多くの人に有益であろうことを3つ紹介します。
①教科書の音読を2回。1回目で気分が乗り、2回目で意味、内容に関心が向く。
学習が得意な子は、日々の学習で小さな気づきを得ている、といいます。この2回目の音読で、「あっ、そういうことか。」があったらしめたもの。それはあなたが貴重な知識を手に入れたということ。あるいは、「あれ?どういうこと?」があったら、学校・塾の授業、質問で解決を。
②ノートを確認。
意外にノートを活用できていない人が多いのです。できれば、ノートをとった次の日までに確認してください。「何を勉強した?」「難しかったのは?今はそこを説明できる?」と自問してください。さらに、できることなら、一部を隠し、先生や講師の代わりに説明してください。自分で説明できれば、与えられた知識が自分のものになった証拠かと思います。
③教科書の索引を利用
数学、理科、社会さらに副教科の教科書には語句の索引があります。そこに登場している語句は術語といって、その語句の定義を身につけないと教科、科目の理解が進まない大事な言葉です。ぜひ、索引に出ている術語を自分で説明できるかを試してください。うまくいかなかった術語は、カードに書き込んで、貯めておくとテスト前に有効だと思います。
(例)表:悪党 裏:荘園領主や鎌倉幕府に従わない武士たち、幕府の取り締まりの対 象(下線部は教科書の定義)
では最後にこのブログの確認を。やる気に頼らずに済ませる方法は何? 宿題以外でできる学習方法は?
下記の雑誌、書籍を参照しています。
『Sports Graphic Number 1010』文藝春秋社
岡本浩一『わが子を「勉強好き」にする技術』 幻冬舎
ピーター・ブラウン他 『使える脳の鍛え方 成功する学習の科学』 NTT出版