読書のススメ


【 ジェイ教育セミナー本部 山脇 】


さあ、夏休みが始まりました!  Long Vacationです!  友達との遠出、家族との旅行、et cetera  楽しい予定がテンコ盛りじゃない!? まあ、それはそれで大事なことなので精一杯楽しんだらいいと思うのですが、宿題のようなやるべきことは後回しにしないで先にやっちゃいましょうね。のび太君のように夏休みの終わりに焦ってすることがないように!みなさんにはお助けグッズを出してくれるドラえもんがいませんからね。

さて、夏の宿題といえば『読書感想文』『理科研究』『ポスター』などが定番ですが、なかでも一番人気がない?のがたぶん…『読書感想文』ですよね。「本読むのメンドクサイ、何読んだらいいかワカンナイ、読んでも書き方ワカンナイ…」とかで結局後回しにしていません?


今日は『読書感想文』の裏技の紹介です!

みなさんは1冊の本を読み切るのにどれぐらいの時間がかかりますか?速読を使えば30分くらいで読めるらしいけど、ふつうの人で1週間ぐらいはかかってしまうんじゃないかな。読書って時間をかければそれだけ理解が深まるのかというと逆で、一気に読んでしまう方が断然理解度はアップします。なので、読むのが遅い人ほど中身がわからなくなり感想文が書けないのです。そこで裏技。

最近の推薦図書や課題図書になっている小説は、ほとんどが映画・ドラマやアニメになってDVDやサブスク配信で見ることができます。つまり一週間かけてダラダラ読むくらいなら2時間映画を見る方がよっぽどコスパがいいのでは?ということ。中には原作と大幅にストーリーが異なる映画もあるので注意が必要だけど、時間を大量にロスして中身のない感想文を書くよりは、短時間で感動できて気持ちのこもった感想文が提出できる方がいいと思いませんか?

例えば、『さくら』は2020年に小松菜奈・吉沢亮・北村匠海で映画化された直木賞作家の西加奈子さんの小説です。兄の死によって崩壊した家族が再生していく様を描いた作品で、キャストはかなり豪華で見栄えはよいのですが、脚本or監督が悪かったのか映画はいま一つ感動に欠けます。また、重松清さんの『きみの友だち』は大河女優の吉高由里子なんかも出ている2008年に映画化された作品で映画はそれなりによい作品なのですが、本を読んだときのような独特の‵余韻′は感じられません。

ふつうは原作を超える映画作品にはなかなか出会えないものなので、感想文を書くために見るのであれば、せめて2時間は集中して見ておかないと結局感動も何も得られず「映画は見たけど感想文は書けなかった」なんてことに…。

何にせよ『読書感想文』は、自分の感動を誰かに伝えたい…伝えずにはいられないという思いが表現できればいい感想文になります。また、そういった思いがみなさんの心に生まれたり育ったりすることこそ読書の、『読書感想文』の本来の目的ではないでしょうか。単に国語の宿題としてではなく、心を育てるための宿題と考えてやってみてください。