schoolってなあに?
【 ジェイ教育セミナー西飾磨校 加古 】
「学校」を表すschoolという英単語を知らない人はいないのではないでしょうか。
ドイツ語ではSchule(シューレ),フランス語ではe`cole(エコル)と言います。
これらの言葉はもともとギリシャ語のschole(スコレー) から来ています。途中でラテン語のschola(スコラ)を経て、フランス語、ドイツ語、などヨーロッパの言語も伝わり、9世紀には英語のschoolとなりました。
この言葉は初めから「学校」という意味で使われていたのではないそうです。
その当時のギリシャ語では「余暇(よか)・暇(ひま)・休息など」を表していました。しかし、「だらだらと過ごす自由な時間」ではなく、「知的な活動や思考を行う時間」の意味でした。つまり、schoolは本来知的活動である思索(しさく/つきつめて考えること)や討論をして過ごす充実した貴重な時間を表していたのです。
古代ギリシャは都市国家間で戦争が繰り返されていた時代でした。思索や討論、つまり今日でいう学問(=知的な活動)のできるのは、戦争のないときだけの貴重で幸福な時間だったようです。
このようなことから、schoolは「余暇」から「思索や討論をする時間=学ぶ時間」つまり「学校」としてのちに使われるようになったようです。
と言うことは、学生時代は人生で最大の余暇と言えるのではないでしょうか。言いかえれば、学生時代は人生において勉強ができる貴重な時間のある、すばらしい環境にいるとも言えますね。また、毎日の時間を有効に使うことが本来の「学校」生活と言えますね。
社会人となった大人から見ると、学生時代はたっぷりと時間のあるうらやましい時代です。社会人になってしまったら学ぶ意欲はあっても、自由になる時間がほとんどなくなってしまいます。「学生時代にもっと勉強しておればよかった…」いう言葉も多く耳にします。また書店には「学び直す人のための…」といったタイトルの書籍が多く並んでいます。そんな風に考えている人がたくさんいることの表れではないでしょうか。
今、学生生活を送っている皆さんからは勉強だけでなく、部活、その上、サークル活動、お稽古事、塾などと毎日忙しく、余暇などぜんぜんないと言われそうですね。しかし、「後悔(こうかい)先に立たず」「やっておけばよかった」と反省している大人からのアドバイスとして、本来のschoolを意識し、一度毎日の時間の使い方を見直してみるのはどうでしょう。