年賀状


【 ジェイ教育セミナー花北本校 増田 】


2025年が明けて早2週間ほどが過ぎ、新年らしいフレッシュな気持ちはもう落ち着いたことでしょう。

ところで日本的な新年の風物詩といえば、年賀状があります。

年賀はがきの発行部数は20年前に比べると、増えているでしょうか、それとも減っているでしょうか。

ピークだった2003年は44億5936万枚、それに対し2024年は14億4000万枚と急激に減っていっています。特に若い人たちはわざわざ年賀状を書かずにLINEで挨拶をする人が多いのでしょう。

昔に比べると自分の家の住所を書けない小中学生が増えているそうです。実際ジェイに初めて学力診断テストを受けにきてくれた人に受験票を書いてもらうとき、以前より住所や電話番号を書けない人が増えていると感じます。単純に書く機会が少ないと覚えられないものですが、年賀状を書かなくなったということも原因の一つなのかもしれません。

もう一つ、年賀状に書く言葉に関して。

日本語で「あけましておめでとう」「あけおめ」と書いた人もいれば、英語で書いた人もいるでしょう。そのとき"A Happy New Year"と書いた人はいませんか。それだと「とあるおめでたい新年」のようなニュアンスで、あいさつではなく名詞の説明になってしまいます。

"Happy Birthday""Merry Christmas""Good Morning"など、英語のあいさつには不定冠詞のaは付いていませんね。それと同じで「新年おめでとう」と伝えたいときには"Happy New Year"と書きましょう。

ちなみに文章の一部にするときは文のルールに従う必要があるので、"I wish you a happy new year."や"Have a happy new year."のように不定冠詞aは付けます。イギリスのクリスマスソングでも"We wish you a Merry Christmas"という有名なものがありますよね。

言葉はまず相手に通じることが大切なので、少しくらいの文法的な間違いは構わないですが、正しい表現を使えるならその方がいいですよね。今まで間違っていた人は、次から気をつければそれで十分。「とりあえずあいさつにはaは付けない」と覚えておきましょう。

重ねて言うなら、英語のあいさつは「お祈り」でもあります。ただ形だけのあいさつではなく、心を込めて相手に伝えられると良いですね。